ずっととどりきと信じていた。
日曜。
雨がやんだので、以前からずっと気になっていた「等々力(とどろき)渓谷」へ、自転車で出かけることにした。
ほんの軽い気持ちで――しかしこれが、近年稀に見る困難な旅になろうとは―――
とりあえず線路沿いに進んで、「等々力駅」までいけば何とかなるだろう。
その程度の予備知識でスタートした。
まず、多摩川を越えなければならない。しかし、橋が見当たらない。
道が線路から離れだす。しかも道が急な上り坂になり、体力を大いに消耗する。
いつの間にか見知らぬ住宅街の中心に来てしまい、泣きそうになる。
それでも、
「何か閑静な住宅街。ここにアパート借りてみたいな~」
とプラス思考への切り替えを試みる。
が、電柱に書かれた「田園調布」の文字を発見して、余計落ち込む。
やっと駅発見!と思ったら、オシャレスポット自由が丘。違う。
ケータイで地図が見れるのでは、と気付き、久々にVodafone live。
見れたけど、何だかちっちゃい・・・
広域表示にしようとしたら、「有料になります」メッセージが。貧しいため、断念。
どこかの小学校の前の地図で何とか現在地を確認。・・・いける??
ようやく等々力駅発見。普通の街。渓谷はどこに。。。
地元住民に調査を行う。「豆腐屋さんを右に曲がったトコ」。ホンマかいな?
マディでした。
谷を見た後、雲行きが怪しくなってくる。
そして、決して認めたくない水滴が空からポツポツと。
帰りは線路沿いではなく、一旦多摩川の方へ出ようと施策する。
多摩川の方角がわからない。本日2度目の、地元住民の協力を得る。
多摩川まで来たが、やはり橋がない。遥か遠くの橋らしきものを目指す。
高速道路だった。
さらにその奥の橋を目指す。
電車用の橋―――!
その次のは何とか自転車が通れる橋だった。この上ない遠回りと雨に、心が荒む。
陽は落ち、辺りはすっかり暗くなってしまった。
その後も見知らぬ土地を彷徨いながら、何とか家に帰ることができた。月曜に残る疲労をお土産にして・・・
とにかく、多摩川にもう少し橋を増やしてください。
渓谷は、紅葉の季節になったらまた改めて訪れるとします。
by gawa_nikki
| 2005-10-21 01:00